インプラントは、チタンや合成材料で作った人工歯根を顎の骨に埋め込んで歯を再現する治療法です。近年の技術と材料の進歩により、安定した治療結果が期待され、アレルギー反応も少なくなり、その利用者が増加しています。取り外し可能な入れ歯や、隣接歯を削って使用するブリッジと比較して、しっかりとした咬みごたえが得られ、他の歯にかかる負担が軽減され、隣の歯を削る必要がなく、虫歯になりにくいなどのメリットがあります。
ただし、インプラントは骨との結合を待たなければならないため、治療期間が長くかかり、不十分なケアでは感染のリスクが生じることがあります。また、費用が高額であることや、顎が未発達の子供には適用できないというデメリットも考えられます。
治療の条件として、治療予定の部位に十分な骨が存在することが挙げられます。骨が不足していると、インプラントを埋め込むことが難しくなりますため、骨の不足が認められる場合は骨移植手術が必要です。また、インプラント治療は外科手術であるため、全身の健康状態が良好であることが必要であり、既存の持病(心臓病、糖尿病など)がある場合は治療が難しいケースもあります。成長期にある子供には適していないことも留意されるべきです。
入れ歯などの義歯やブリッジと、インプラントとの違いとしては、
などが挙げられます。特に入れ歯が合わず不満がある場合や、奥歯を失った場合などにオススメです。以前は、トラブルが多い印象がありましたが、技術や材料の進化で、安定した治療成績を残すようになりました。義歯やブリッジよりも機能改善には優れていると言えるでしょう。また審美性にも優れています。
インプラント治療における治療期間は患者様の状況によって大きく異なります。一般的に埋入したインプラントが骨と結合するまでに、下顎で3ヶ月、上顎で6ヶ月程度かかります。また、通院回数は手術以外にも抜糸、経過観察などで、5回程度は必要になってきます。治療計画をお話する際に、期間、回数については詳細にご説明させていただきますので、まずはお気軽にご相談にお越しいただければと思います。